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BRAND NEW YUMEMI - ロゴリニューアルとリブランディング 【ビジュアル編】

過去二回に渡り、ゆめみの「リブランディングプロジェクト」の背景編戦略編を記事にし、みなさんにシェアしてきました。第三回目の本記事は、<PART3 ビジュアル編>と題して、STUDYのゑ藤さん、佐藤さんをゲストをお迎えしてデザイン面のお話を伺いました。

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前回の記事で、STUDYさんにもワークショップに参加していただいたことについて触れましたが、それを受け、どのような思考を辿りアウトプットに行き着いたのか。また、お二人の普段の仕事におけるデザインについての考え方や、今回のプロジェクトで意識したポイントなど、いろいろと語っていただいたので、お伝えしていきます。

アウトプットに至る思考プロセス

―デザインに取り組む際、どのような思考プロセスでアウトプットしたんですか?

ゑ藤:まずは4つの成長因子(多面的有機体/ワークフルライフ/共創パートナーBnB2C/互いに学び合う場)があり、それに付随する形でキーワードをいろいろと出していただきました。あとは既存のロゴを収集して、マッピングしながらイメージに近いか遠いか、その理由は何か、というようなことを洗い出すワークショップをやっていただいていたので、それはありがたかったですね。前提の要件がきれいに整理されていたので、すごく入りやすかったです。
分科会などで、ダイナミックアイデンティティ(以下:DI)を前提にしよう、4つの成長因子を可変性の因子にもしよう。そのような話がありました。
最初は、4つの要素を色や形に置き換えて可変するようなアイデアを考えていたんですが、具体的に検討していった段階で抜け切るようなものが出てこなかったり、4つの成長因子をフラットに扱うのも少し違うかな、とわかってきたんです。
それは思考プロセスというよりは、造形生成のプロセスの中で見えてきた点です。ワードを形に変換するだけでは、キーワード化されなかった想いを含めてのシンボライズはできないことに気づいたというか。そのあと、少し潜らせてもらってもいいですか、というような話をさせていただきました。
前提を踏まえつつも、形の部分からもアイデアを出していけないか考える時間をもらったんです。


―4つの成長因子をフラットに考えればいいわけではない、というのはDIだからですか?

ゑ藤:DIだからということではないですね。4つの因子は言葉の上では等価に並んでいますが、形や色に置き換えやすい要素もあれば、そうではないものもあリました。それを無理矢理フラットに扱おうとすると造形的に成立しにくい。また、単なる「説明」としての造形ではなく、「表現」になっていることが重要だと考えます。クライアントからしてみれば、デザインを頼んだからには想像を超えるものが欲しい、そんなふうに思うと思うんです。「あっ、そうきたかー!」みたいな驚きであるとか、予想以上のものであるとか。


―デザインにしていく上で、4つの成長因子のバランスはどのような割合で考えられたのでしょうか?

ゑ藤:まず「多面的有機体」に関しては、DI全体を通して表現できると思い、無理に狭い色や形に押し込める必要はないと考えました。ほかの三つ(ワークフルライフ/共創パートナーBnB2C/互いに学び合う場)は、どれが強いかをそこまで意識したわけではないです。ただ、「共創パートナーBnB2C」は、ユーザー、ゆめみ、共創パートナーの3者が一体化する意味で、三つのパーツが集まってロゴマークになっているので、そういう意味では最終的なロゴマークに影響を与えた割合は、大きいかもしれないですね。


―デザインの設計で意識した点があれば教えていただきたいです

ゑ藤:DIは日本だとテレビ朝日さんのモーションのロゴが最初の方にあったかと思うんです。「こういう在り方もあるんだな」と当時は自分も驚きました。今後はそういう事例がどんどん増えるのかと思いきや、国内ではそこまで増えなかったんですね。理由を考えて、映像的な表現とDIは相性がいいですけど、映像にするには時間と費用のコスト、運用の大変さがあるんだろうな、と自分になりに仮説を立てました。そこで私がトライしたのが、アニメーションや動画的なDIではなく、漫画のコマ割りのようなDIだったんです。静止画を100枚繋げて動画にするんじゃなくて、3枚の静止画で、間は見る人が想像で補完をすることで変化して動いているように見える。そのようなDIをサインデザインの仕事などでやっていましたので、考え方としてはいけそうだなと思いました。プロジェクトメンバーのみなさんがDIに対して積極的だったのも後押しになりましたね。

太田:当初、DIを取り入れたいと考えたのは、インスタグラムさんやスターバックスさんのように、定期的にブランドをビジュアル面で変えていきながら革新していく、という流れが業界的にも通常になってきたこともあったんです。ゆめみが成長し変化していくことを考えると、DIを取り入れるという目線で整えていくこともありえる、と社内で以前から話が出ていました。
その前提がありつつ、STUDYさんの過去制作事例の中に、同じ空間の中でも書体の太さをコントロールすることでストーリーを変えるような設計をされている事例があり、有機的な変化具合を一緒に探っていけそうだと思いました。


―4つの成長因子をDIとして体系化していく上で難しかったところはありますか?

太田:多面的有機体をビジュアルに落とし込む案も、当初はたくさんあったんです。でも、4つの成長因子を並列に取り入れて具象化してしまうと、方向性も定まりきらず難しそうだなと感じていて。DIとして変化していくこと自体を多面的の一つとして捉えてしまって、無理に形として表さなくても大丈夫ですよ、とお伝えした記憶があります。

ゑ藤:4つの成長因子を説明的に置き換えていくだけでは不十分で、「YUMEMI」という文字列からロゴタイプも作業をはじめたりもしたんです。ロゴマークから手をつけてはいたんですが、同時に文字も探りながら進めていきました。その中で、「Y」という文字を二つのパートに分割したタイミングがあって。二つだったり三つだったり、パーツを分けることで「Y」が書ける、複数のパーツで一つのマークを作ることができる。そんな流れや筋が生まれてきた感じがありました。それを拾い上げてくださったのは、打ち合わせでのゆめみさんやMIMIGURIさんの反応だったりしたんですけど。自分で推し進めたわけではなく、いくつかバリエーションを作りながら、見え方についてのフィードバックを要所でいただけたので、ありがたかったですし、やりやすかったです。時間軸としては、ロゴの大筋が見えるまでだいたい1ヶ月くらいだったと思うんですが、これまでの自分の経験値としてはかなり短期間でしたね。定例の打ち合わせや、その前後のすり合わせがあったので、きちんとまとめていけたのかなと思っています。

DIが前提にはあったものの、基本になるロゴマークにみなさんの意見や想いが集約され、視覚的に反映されている状態に持っていくのが一番大変だったかなと思います。途中の案では湾曲する形が多様されていたり、アメーバのように伸び縮みがある、パッと見で変化が表れているようなデザインもあったんですが、最終的には基本のロゴマークは静止している状態というか、人間でいうと落ち着いて止まっている状態でいい。今後、DIに展開する際に躍動感や活動的な姿勢を出していければいいのではないか、という判断になりました。

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ビジュアル表現をする上での工夫や狙い

―ロゴマークの意匠で表現したかったことはどのようなものでしょうか?

ゑ藤:そうですね。個人としては特になくて、プロセスの回数が多かったので、私は形を出してみなさんがそこに意味づけをしてくれた印象があります。最終的に今のロゴマークに近いものに対して、片岡さん(ゆめみ代表取締役)が「羽」というモチーフを見出してくれたんですよね。なので、表現したかったものが表現できたというよりかは、形を生成していく中で、相応しいモチーフを見つけてくださったところがあったかな、と。加えて、「羽」に関しては最初に私の中で三つのモチーフが旋回するようなイメージがあって、前述した3者(ユーザー、ゆめみ、共創パートナー)が旋回して一体になりながら大きな動きを生み出していく。三つのパーツがスクリューのように回転するというプランが初期からありました。
それを精査していく過程で、ゆめみさんの業界、デジタルやWebのニュアンスを取り入れながら、無機的なところと有機的なところを同居させていけるといいんだろうなと思い、三角形という比較的強めな幾何学的な構造に対して、有機的なカーブをたっぷり持たせたパーツを見つけていきました。

無機的なものと有機的なものが合わさった状態になるといいなと思っていたわけではなく、私の仕事の仕方というか、割と堅い骨格に対して柔らかい質感を合わせるなど、何か違う性質のものを同居させることで、一見すると普通なんだけど何か普通ではない感じのものを作りたい。そういう思いはいつもあるかもしれませんね。

太田:3枚の「羽」のスクリューについては、動きの途中状態もイメージを作ってくださっていたんです。収束していって円になったりとか。この先にモーションはある前提でお話しをしていたので、グラフィックデザインの範疇で、考えられる動きをイメージしてくれていました。

ゑ藤:先ほどお話しした、コマ割りのようなものではありますが。

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―ロゴマークにあるカーブがロゴタイプにも反映されていますが、意図や理由はありますか?

ゑ藤:いつも私自身が試みているデザインに共通する特徴でもあるんですけど、何か一つの要素、一つのルール、一つのアイデアで全体を通せないかを考えるんです。コアになる、今回でいえば「羽」ですね。それがマークはもちろんのこと、文字やパターンなど、視覚的に表されるものすべてに反映されていることで、ビジュアルアイデンティティを力強く表現できますし、シンプルな形状なので展開性も十分に確保できた。このプロジェクトに限らず、いつもそういうことは考えています。
今回の制作においては、まずはマークから進めていって、少し遅れる形で文字の方もまとめていきました。マークは構造的にもシンプルなので、最終形に近づくにつれて迷いはなくなってくるんですけど、文字はどこにあの羽の形状を反映するかを悩みました。可読性も変わりますし、付け方を間違えると面白い印象になってしまったりもするんです。なので、バリエーションを作って、みなさんのご意見を伺いながら最後は調整していきましたね。

DIのレギュレーション設定の考え方とポイント

―DIという、枠が広い状態でのレギュレーションで苦戦したことがあれば教えてください

ゑ藤:これはどちらかと言えば、太田さんがどこまでコントロールするのかで苦労されたというか、されているというか(笑)。太田さんいかがですか?

太田:レギュレーションという点では二つの苦戦ポイントがあります。一つめはDIという点。二つめはゆめみという組織の中で、どうすればレギュレーションを守ってもらえるか。自由な社風があるので、レギュレーションのルールを狭いと感じる人がいるんじゃないか。そんな思いの中で、どのくらい掲出していくかを判断するのが難しかったですね。一つめの方はゑ藤さんとも共通認識を持っていると思います。例えば背景がカラーの時の使い方、写真の時の使い方。視認性や変形の仕方。どのへんまで配慮して決めたらいいのかで悩みました。いろいろな使い方を想定すると、これはNGにしておいた方がよさそうというのが多く出すぎてしまって、整理するのが難しかった印象があります。
カラーも黒背景と白背景でグラデーションの向きが逆になっていたり。それを内部でどう共有していくかも難しかったですし、どのようなルール付けをしていくかは、最初に揉んでもらったのかなと思います。

ゑ藤:そうなんです。グラデーションの向きが逆転してるんですよね。反転させないと内側に収束しているように見えないので、実は完全に同一のマークではないんです。見え方をキープするために、色を調整している部分があります。白背景の場合はロゴマークの内側が明るい色になるんですけど、黒背景の場合は逆で内側にいくほど暗い色になる。そういう性格になっています。内側にいくにつれて背景色と同化していくイメージですね。

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―ロゴマークのカラーについては12色相ある中で、ベースがエメラルドグリーンからスカイブルーのグラデーションになっているのはどのような意図があるのでしょうか?

ゑ藤:これをベースと呼ぶべきかという議論はいまだにあるのかな。

太田:そうですね。恥ずかしながら正直な事情をいうと、レギュレーションを制定する前に告知のデッドラインが来てしまいまして(笑)。それで初回にリリースする色としてエメラルドグリーンを採用しました。なかなか説明が難しいところではあるんですが、これをスタンダードな色としているわけではないんです。

ゑ藤:ただ、ロゴマークの形が途中段階と比べて、落ち着いて静止した形になったことと連動はしていて。それに合う知的な色ということで、初回リリースで出すものとしてはこれがいいかな、という具合に着地点として落ち着いたところもあります。個人的にはフォルムとの相性はいいと思っています。

太田:色の選び方については年明けに社内に共有をしているんですけど、単に好きな色を選ぶのではなく、この会議はエネルギッシュにみんなに元気を与えたいからオレンジにした、など場面に応じて意思を持って色を選んでくださいと告知しました。個人の意思という側面だけでなく、会社としての戦略としても活用できます。例えばLINEさんのイベントに呼んでいただいて参加する場合に、チーム感や寄り添いの想いからグリーンを選択する。反対に、スポンサーボードで青系のロゴに囲まれて目立たなくなってしまう場合は、あえて競合にないピンクを選択するなど、意思を持って臨める。その時々で広報の立場で個人が選ぶとかの視点はあると思うんですけど、会社のオフィシャルの色はこれです、というのはないんです。なので、会社としてもその時々で場面に応じて色が変わるという感じです。

ゑ藤:その判断をされたというのがすごいですよね。

佐藤:片岡さんがそのきっかけになるようなことをお話ししてくださった時があって、私たちとしても「ああ、そのやり方があったかー!」みたいな、けっこうな衝撃を受けました。相手の企業の色に合わせる、逆も然り。その考え方に驚いた記憶があります。

栄前田:そこはちゃんとブランディングしたいんですよね。まだ浸透しきってはいないので。


3社共創における役割分担と今後の展開

―3社(ゆめみ、MIMIGURI、STUDY)での共創での難しさや、共創だからこそ生まれたと思うことはありますか?

ゑ藤:私たちの仕事は建築に絡むものが多く、建築家、インテリアデザイナー、プロダクトデザイナーなど、空間作りに携わるクリエイターの方たちが必ずいるんです。さらにコーディネートする会社さんが入っていることも多々あります。なので、今回も複数社で一つのプロジェクトに臨むということへの抵抗感はなかったですね。
違いとして感じたのは、最初にミナべさんや濱脇さんが、STUDYにとってのやりやすい進め方を聞いてくださったことです。すごく丁寧な方たちだな、と思いましたね。あとは、アイデアに行き詰まった時に「壁打ち相手になりましょうか?」と聞いてくださったり。そういうことはこれまで仕事ではあまりなくて。お互いの領域には入らない、というか。
打ち合わせの空気感も普段とは違いました。あとはチェックインとかですかね。我々ははじめてだったんですが、そういうものをクッションで挟むことによって、朗らかに始まることがわかってびっくりしたり。「こんな平和に打ち合わせするんだ」みたいな感覚がありましたね。
なので、このプロジェクトにおいて共創という意味で難しいと感じた点はないです。最初は探り探りという感じでしたが、早い段階で自分たちの注力するポイントを理解できたので、勉強になりました。
今回のプロジェクトにおいて、共創だからこそ生まれたと思うことは、各打ち合わせでのフィードバックがきちんとあって、それを解決する時間的な部分も配慮をしていただけたこと。その結果、どのパーツ、どのエレメントも最後まで丁寧に作ることが出来た実感はあります。


―今回のプロジェクトにおいて、STUDYのお二人の役割分担などはあったのでしょうか?

ゑ藤:基本的な形を私が作って、佐藤に見せてフィードバックをもらうという感じだったかなと。そのあたりどうですか?

佐藤:そうですね。こういったVI(ビジュアルアイデンティティ)のお仕事は、ゑ藤が専門的にやっていますので、ウォームアップするための素材を提供するのが自分の役割かな、と思いながらやっていました。最終的な形はゑ藤が手を動かすことで成り立つので、私は「いや、それはない」とか、ザクっと切ったり(笑)。ゑ藤の場合、自分の衝動的なものが出てやりすぎてしまうことがあるんですね。なので、「やりすぎだよ。戻っておいで」というようなことが多いです。反対に「もっとやりなよー」みたいなことはないかもしれないです。
ウォームアップについては、こんなアイデアもあるよね、こんな考え方もあるよね、こういうこともできるよね、みたいな意見を出すというイメージです。私の場合は絵本や幼児向け雑誌のデザインなどのお仕事が多くて、VIの経験が豊富というわけではないので、今回のプロジェクトでは違うフィールドから意見を投げる感じだったんですが、それによって何かしら閃いたり先に進んだりもしたのかなと思います。

ゑ藤:プロジェクトの初期で多くのキーワードが出ていたのを、佐藤のフィルターを通して抽出をして、私にインプットをしてくれたのも非常に助かりましたね。それと文字を作っていくにあたり、可読性の部分や文字の間隔について、的確に指摘をしてくれました。割とふわっとした印象的なフィードバックと、専門的な指摘の両方をもらっているかなといったところです。


―デジタル業界のVIへの挑戦について、振り返って思うことは何かありますか?

太田:STUDYさんがこのプロジェクトを一緒にやってみたいと言ってくださった背景の中に、デジタル業界のVIへの経験値を積みたいというお話があって。時世的に既にオンラインでの仕事が多くなってきていて、この先、名刺を使う機会があるのか、などの話をしていたんですね。今回も最終的には名刺も作ってはいるんですけど、私の目線として、既存のCIやVIの中で絶対にやらなきゃいけなかったものの一つである、名刺の行く末についても一緒に話せるデザイナーさんと取り組みたいと考えていたんです。デジタル業界では、zoom背景が名刺替わりになってきたかなと思っていて、STUDYさんにはzoom背景の使われ方や活用方法について、いろいろと探っていただいので、そのあたりのお話を聞いてみたいです。

ゑ藤:そうですね。このお仕事のタイミングとオンラインで仕事をするという流れのタイミングが重なったこともあって、私ははじめてzoomを使うことになりました。太田さんとしか直接お会いしたことがないという状況で、他のみなさんとお会いすることもなく、プロジェクトを通して遠隔でやるということがはじめてでした。名刺や封筒など紙媒体のデザイン慣れているんですけど、zoom背景というものが、どのような役割を持っているのか、何ができるのかもわからない状態だったので、知識として教えていただきながら手探りで作っていきましたね。

太田:zoom背景は12色相で作っていただいて。ゆめみ社内のエンジニアには、その色がぼわーっと変化していくアニメーションを作ったり、名前を入力するとzoom背景に反映されるジェネレーターを作ったりする人も出てきたり、そういう流れも社内では起きていましたね。あとはまだベータ版ではあるんですけど、ロゴのリリースに続いて、STUDYさんにはオリジナルフォントを作成していただきました。自分の名前をそのフォントで打ってみたり、エンジニアやデザイナーの登壇資料に取り入れたり、使用する機会をこれからたくさん探っていきたいですね。そういったところもDIの一つですし、鋭意製作中です。

ゑ藤:まさに今、展開中なんですよね。なので、気持ちとしては終わっていなくて、まだやっているんです(笑)。ロゴのリニューアルという一つのプロジェクトは終わったものの、DIとして見ればようやくタイプフェイスのベータ版ができた状態です。

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―最後に、今後このロゴがどのように発展していくといいと思いますか?

ゑ藤:そうですね。今、期待感があるのはタイプフェイスですね。大文字、小文字、数字、記号のフルセットで作らせていただいたんですけど、文字は情報を伝えたり情緒を伝えるという機能を持ったものですので、今後どのように使われていくかで、ゆめみさんのVIが視覚的な広がりが変わってくると思います。そのあたりは楽しみですね。とはいえ、まだぜんぜん終わった気分ではなく、まだまだこれからという感覚が強いです(笑)。

佐藤:思っていることはゑ藤がほとんど言ってくれたんですけど、まだ生まれたばかりでこれから成長していく段階にあると思うので、太田さんや栄前田さんがブランディングにご苦労されていることはわかりつつ、ゆめみさんという組織の中で、みなさんがどんな使い方をしてくださるのか楽しみです。私たちが想像もしないような使い方も出てくるかもしれませんし。レギュレーションなどを守るのは難しかったりもすると思いますが、元気に育ってほしいな、という気持ちで、想像を超えてほしいと思っています。

太田:既存のマーケティング的なブランディングではなく育っていく分野だと思うので、引き続き一緒に探っていけたらと思います。


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今回はリブランディングの「ビジュアル編」として、DIの機能を持ったロゴは、STUDYさんの中で、どういった思考プロセスやプロトタイプを経て最終的な形になったのか。また、今後の取り組みや展開についてどう考えているのか。私たちがデザインのご提案を受けて何を感じ、何を目指したのか。いろいろな側面から記事にしてみました。
DIへの挑戦という意味では、これからもSTUDYさんとの共創は続いていきます。
次は「ふりかえり編」です。これまでの記事では触れられなかった、プロジェクト全体の通じて印象深かったエピソードや、やって良かったこと、改善の余地がありそうなところなどを、まとめられればと考えています。
最後までお読みくださりありがとうございました。
リブランディングを考えている方たちにとって、少しでも参考になる部分があれば幸いです。
それでは、次回の記事もお楽しみに。

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