人間中心設計で選ばれる企業に!変革を生んだキャプテンシー 後編
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人間中心設計で選ばれる企業に!変革を生んだキャプテンシー 後編

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価値ある自社リソースを何とか生かしたい。その一心で人間中心設計スペシャリストを目指し、資格を戦略的に活用しながら、ゆめみ京都本社を立て直したキャプテンがいる。組織の目標のため、自発的に課題を遂行する心強きクルーもいる。今回は、人間中心設計という羅針盤を得て、ますます順風に航海し続けるゆめみ号に、ライター川口が海賊気分で乗り込みます!

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今回は後編!こちらのみなさまからお話をお聞きしています。

染矢幹基さん(取締役/京都本社・大阪拠点勤務。2017年度HCDスペシャリスト合格)

猪井慎介さん(営業/東京本社勤務。相手の気持ちと空気を読んで最適解を導く、愛され系営業)

上原晃人さん(UXエンジニア/東京本社→京都本社→大阪拠点勤務。幾度かの「社内転職」を通して自らを常にブラッシュアップ中)


前回の様子はこちら


川口:激動の京都本社復活ストーリーを終始穏やかな笑顔で聞いていらっしゃった上原さん。その天使のようなたたずまいの内側で、来るべきHCD試験とどのように向き合っていらっしゃるのか伺っていきましょう。

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上原:来るべきというか、実は僕、すでに3年前に一度受験しているんですよね。

きっかけは、社内でHCDというワードが聞かれ始めた5~6年ほど前だったかな。HCDの考え方に共感して、まさにそうした流れでプロダクトづくりをしていきたいなって思ったんです。それで自らセミナーを受けたり、勉強したりして情報をキャッチアップしてました。ある程度インプットができたところで、コンピタンスマップに向き合ってみた。

そしたら当時の僕の役割がPMだったこともあって、埋められるのがプロジェクト設計に偏ってしまって。コンピタンスでいうとスペシャリストに必要な欄がまるで足りてない。自分で見てもアンバランスなのがわかるくらいだから、受けるのをずっと渋っていたんです。

そんな自分に区切りをつけたいというか、モヤモヤを抱えたままでいる状態に一区切りつけたくて、受験を思い立ちました。

川口:熟考型ですね。でもしっかり自己分析されていて、エピソードの節々に上原さんのきっちりした性格というか、丁寧なお仕事ぶりがにじみ出ていますね。

上原:決していい思い出ではないですけどね。審査書類の提出期限が12月なんですけど、シートに向き合う行為がもうどうしようもなく孤独で、つらくて。見るたびに体も心もどんどん冷えていく。寒々とした気持ちで、ギリギリに何とか出したという記憶がありますね。

結果、やっぱり落ちたんですけど。受からなかったって事実がもらえただけでも受けた甲斐があったというか、自分の中でもしっかり踏ん切りがついて。そこから一旦自分の役割もエンジニアリングにシフトして、そこに専念していこうって思えたんです。

染矢:そんなことがあったんやね......

川口:提出時のお姿にはいたたまれないものがありますが、受験後の切り替えぶりは聞いていても爽やかで気持ちがいいです。

それに、コンピタンスマップをキャリアの棚卸しに使うパターンは広く常態化していますが、それをさらに社内での役割認識にも生かすという発想が新鮮。資格を取ったという結果論だけじゃなく、取得に至る過程がすでに組織強化につながっているパターンもあるんだなって思いました。

ちなみに、試験のことで一つ気になっていたのですが、戻ってくる結果は合否判定のみですか? いえ、専門家が審査したときのレビュー集みたいなものがないのかなって。

上原:いや、ないです。知らされるのは合否だけですね。

川口:やっぱりそうなんですね。素人考えで、どうせ複数の専門家がチェックするならレビューをフィードバックしてくれてもいいんじゃないかと思ったわけです。特に、ゆめみと違って周りに有資格者がいない人なんかは頼れる相手が身近にいない中、しかも心身ともに冷えながら提出した中、フィードバックしてあげれば何かの指標になるのになって。

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染矢:僕は逆で、開示しなくていいって思ってます。

HCDは数あるコンピタンスの中から定められた項目数を満たしていれば取得できます。試験に記載する実績の文脈も異なるので、正解は一つじゃないんですよね。

審査員のコメントに引きずられることで資格を取得することが目的になるのは意味がないですし、フィードバックによってその人の持ち味が変わることは本意ではないので、結果を受けて何が足りていないかを自問自答し、その上で行動に移していくことが大事と思ってます。

川口:再び、目からウロコ。一般的な試験みたいに決まった正解があるわけじゃないんですもんね。ついそこを忘れてしまう。しかも何とかして一度受かったところで、そんな付け焼刃では資格を更新していけないですもんね。

上原:枠の埋め方だけわかっても意味がなく、コンピタンスそのものを理解できないと取れないというのが大きい。スキルや考え方をずっとアップデートしていく心づもりがあるかどうかが問われますよね。

川口:資格を取った後も、資格とともに自分もアップデートしていくのがHCDですもんね。そのアップデートというか、さらなるコンピタンスのダウンロードも含めて上原さんはPMからエンジニアリングにシフトされたと。

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上原:はい、そこから数年間フロントエンドエンジニアを務めました。それが今年に入って、自分のキャリアアッププランを見直してみようと思い立ちました。

というのも、事業拡大もあってその後エンジニア職の人が続々と入社されて、人数が増えたと同時にゆめみの開発レベルも上がってきたんです。自分としてもいろんなスキルを持った人たちと一緒に仕事できてとても楽しく思える反面、それらと競うようにしてこのまま上位を目指していくほかにやれることがあるんじゃないか。まったく手放すというわけではなく、エンジニアとしての優先度を下げて別のことにつなげていこうと思って。任せられるところは安心してできる人に任せて、自分は自分ができる役割を担って突き詰めていければなって思うようになりました。

それで、「わかりよいものをつくりたい」という自分の根底に立ち返ってみたいという気持ちが生まれてきたんです。まだ具体的な形になってはいないんですけど、お客さまと接するポジションに立って、何かしらチャレンジしていければと。それでひさびさにPMになることを目指して、その過程でもう一度HCDにも挑戦したいなと思ったんです。それを染矢さんに話したら、いつの間にか今年受験することになって、気づけば宣言していたという(笑)。

染矢:自分というアバターに対して、HCDに限らず資格や知識、スキルを問わず、どういったアイテムを身に着けて、役割を担っているかを理解して動くってなかなかできることではないですよね。自分のスキルや役割を常に考えながら絶妙に舵を切って、12年以上もの長い期間にわたって、上手くバランスを取りながらゆめみという海を渡り続けている上原さんって本当にすごいなと思います。

川口:もっとも、社員が自分で役割をつくれる会社自体、まだまだ世の中に存在してないですからね。初回の広報編といい、ゆめみという組織がどれだけ発展的なつくりをしているかというのがよくわかります。

染矢:確かにそうですね。でも、ゆめみの中でもここまで職種が変わっている人はほかにいませんからね。

川口:ユニークなゆめみの中でも随一って、それはまた随分と破天荒ですね。

上原:僕、ずっと言っているんですけど、この仕事がしたいという発想で動いてないんですよ。漠然としていますが、人と人をつないだり、何かと結び付けたりする役割を常に目指しているというか、新卒時代から興味を持っているんです。たとえば職種ごとに縦割りで分断されている環境で、エンジニアとデザイナーの橋渡しをするとか、作りたい人と作る人、デザインする人をマッチングするとか。そういった架け橋になりたくて、正確に「何職」とは言えないというか、表現できる肩書きがないんですけどね。

川口:でも、ゆめみなら逆にそんな職務やスタンス自体を職種化できそうじゃないですか?

先日の「C.xO制度」みたいな。最強の〝橋渡し〟役で「C.BO(チーフブリッジオフィサー)」とか。

※C.xOについてはこちらをご参照ください↓


染矢:実際、上原さんの動きや社内での役割をよく見ているれいさん(片岡代表)が「UXエンジニア」という新たな職名を付けてくれてるもんね。

上原:「UXエンジニア」は僕だけのオリジナルじゃなく、世の中に同じように名乗っている人はいます。僕のやっていることを見て「UXエンジニア」という職名を採用してくれたのかはわかりませんが、いろんなことをカバーしてくれる名称で、自分としてもとてもしっくりきています。逆にその職名にふさわしい役割ができるよう意識しながら動こうと思っています。

川口:出てくるエピソードがまたいちいちステキなんだよな~。

そうしていろんな職種での経験を積みながら、できることが増えてきて、コンピタンスマップも埋まってきて。いよいよ来年に合格する予定だということですね。

染矢:それで今回の取材、上原さんに声をかけたんです。

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猪井:さっきから思わず聞き入ってしまいましたけど、上原さんっていろんなことを本当によく見ていて、ものすごくしっかり考えているんだなって。上原さんがこの場に呼ばれた理由がよくわかりました。納得です。

川口:いやいや、猪井さんが呼ばれた理由にも激しく納得ですよ。社内外問わず状況や人の動きを確実に捉えて、必要なモノやコトを見極めて反応できる人。しかも、ここがだめならこっち、これでだめならまた別の方法でと、広い視野をもって柔軟な発想ができる。人のために動ける人。まさにHCDそのものですよね。三者三様のきっかけや目的を伺っていて、HCDの多様性も実感できました。

大塚(同席している広報担当)猪井さんもいよいよ取りたくなってきたんじゃないですか?

川口:(絶妙なタイミングでスマッシュな突っ込み……!)

猪井:取りたい! とまでは思いませんが、ここまでいろんな話を聞いてきて、自分の中で「なぜ受けるのか」という部分は整理できました。二番煎じと言われようが、懸賞金狙いと思われようが、気にしない。資格を取ればUXチームとも堂々と話せますし、お客さんにもしっかり向き合えますからね。

川口:そういやtalentbookでも、必要なNOを言える人間になりたいと話されていましたもんね。資格を取ったら、堂々とNOが言えちゃいますね!(笑)

猪井:そんなことも言ってましたね。営業として殊勝に映るよう配慮しながら、必死で答えてたやつ(笑)。

川口:さすがです!(笑)

そしてきっと来年の今頃は、HCD資格取得後のインタビューで「あのときはそんなことも言ってましたね」とかクールに語っちゃうんでしょうね。見えますね、一年後が。

染矢:僕の場合、HCDを取得したのは手段だと捉えています。とはいえ、資格を取ることで自分と会社、両方の成長につながると思ったんです。関西市場では特に高いと言われる単価に見合ったポジションに就けるレベルに達するのでは、と思いました。さらに、資格を取れば会社が変わるかもしれない。いや変えられると信じていました。

ゆめみの京都本社として、いままで立てなかったポジションに立てる面白さがあったんですよね。開発会社としてだけではなく、サービスづくりを一緒に作っていくパートナーとして立てて、上原さんをはじめ優秀なエンジニアやデザイナーを巻き込んで、実際にモノを作っていく。それを3~4年かけてHCD視点で成長させていけるぞって思うだけで面白いし、ワクワクしましたね。

川口:めちゃくちゃいい話~! なんだろう、染矢さんの頭に麦わら帽が見えますよ。

猪井:すかさず右手を突き上げてるし(笑)。

川口:この瞬発力を含めて、さすがとしかいいようがない。取締役になられる以前から、ゆめみ京都号を新世界へと導く、最強のキャプテンですやん。

染矢:確かに当時から、僕の会社だという認識でいましたからね。

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上原:それは昔から言うてはって(熱き思いがスパークして京都訛りに急シフトする、キュートな上原さん)。

当時、京都本社にいる人は皆それぞれが強いこだわりを持っていて。それを染矢さんはほんまに一つひとつ吸い上げてくれはって。お客さんの業種についてまで希望を聞いてくれて、それをもって営業してくれる。少しでもマッチングする会社が見つかればすぐに行って、一つひとつ細かく丁寧に説明して......というのを根気よく続けながら、皆のために動いてくれていたのをずっと見てました。

川口:もう感動という薄っぺらい言葉じゃ測れないですね。素敵すぎますね。

でもこんな話、取材みたいな機会でもないと、なかなか面と向かって言えることじゃないし、聞かれませんよ? 決してこの場を正当化するわけじゃないですが、第三者に話すことで記憶がよみがえったり、整理できたり、普段思いもよらない言葉が出たり。だからやめられないんですよね。

染矢:ほんまですね。さっきの上原さんのことば、何回もリピートして聞きたいですもん。後で録画くださいね。

※ほんの1~2分前、染矢さんの右腕が力強く上げられた頃に、予期せぬ通信障害で録画がストップしていました。つくづく奇跡を起こす一味です

それで最後に発表するような話でもないし、麦わらに合わせたわけでもないけど、きょうは僕、短パンです。

川口:おもしろすぎるわ

上原:あ、僕もです

猪井:(すっと立ち上がり)僕も!

川口:まさかの短パン三兄弟! クライアント理解のため、日ごろからきっちり商品を履いて体験してます、みたいな。いやもう最強のHCDでしょ!

染矢:今回のタイトル、決まりましたね。

川口:きっちり決めていただきました、短パンみっつです!


探検後記

第三回の2編を通して5人のHCD資格者(※2名仮免中)にお話を伺いましたが、資格取得の背景も、資格の生かし方もそれぞれで、デザイン領域以外での可能性も無限の広がりを感じさせてくれました。

今回お話を聞いた染矢さんは船長としてはもちろん、ありとあらゆる人間の中心を引き当てる羅針盤として活躍されるでしょうし、HCDを体現する猪井さんのレビューを求められ、世界中から指名手配される日も近いでしょう。上原さんは今後、人間を中心にいろんなモノや人を柔軟に伸びる手足でつなぎまくっているかもしれない。とにもかくにも、レッドオーシャンにあって自在に舵を切りながらグランドラインを制覇していくことでしょう。

▼これまでの探索記録


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